今から12年前の12月16日は、ある人物が亡くなった日である。
その人物とは、田中角栄元首相である。
田中角栄氏の経歴は皆さんご存知かと思うので割愛するが、亡くなった93年は、日本の政治にとって大きな転換を向かえた。1955年の保守合同で誕生した自由民主党が野党に転落してしまった。東京佐川急便事件を発端に竹下派の分裂、内閣不信任案が与党からも造反が出て可決し解散。非自民・共産の大連立政権が誕生し、気ままな殿様が政権を握った。
自民党は、かつての敵である社会党と組み政権に復帰。野党は離合集散を繰り返し、革新勢力は衰退への道に進んだ。
田中派からの流れである竹下派のメンバーが日本の政治の中心だった。自民党の野党復帰、そして小泉政権誕生でかつての敵をあの手この手で弱体化させていった。派閥の領袖がいなくなり、つい最近外様が領袖になった。
この12年は日本の政治にとって激動だったのである。
最後に、この時の選挙で初当選した安倍晋三内閣官房長官、前原誠司民主党代表などが政治の中心にいることである。